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- 湿潤療法について
どんなもの?
今までの傷の治療では消毒しガーゼを当てるのが一般的でした。
しかし、消毒は1時間ほどしか作用が持続せず、消毒薬により再生しようとしている細胞まで破壊してしまいます。
そのため、消毒の時には激しい痛みが伴い、正常な細胞が死んでいってしまうために傷がどんどん深くなっていき、傷が大きくなり傷跡が残りやすくなります。
また、細胞が再生するためには適度に湿っていること(乾燥させないこと)が重要です。
どんなふうに治療するのか?
傷を水道水や生理食塩水などで洗浄し、消毒はせず、傷が乾燥しないようにガーゼではなくポリウレタンフォームやハイドロコロイド・家庭用ラップなどを傷に当てます。
基本的に傷を濡らすことや入浴は可能ですし、処置の方法に慣れていただければご自分で処置されることもできますので、週に1回程度の通院で済みます。
湿潤療法を提唱されたドクターのホームページ(新しい創傷治療)や自分自身の経験から従来の消毒・ガーゼの治療より湿潤療法のほうが治療時の苦痛がはるかに少なく、傷跡も残りにくいと思われます。さらに、やけどや褥創も同じようなやり方で治療できます。
(勤務医時代には褥創の治療を任されていたので湿潤療法を行っていました。)
やけどや傷の応急処置
まずは流水(水道水で構いません)でやけどや傷を洗います。
次にやけどであれば家庭用ラップ(ワセリンをやけどに薄く塗ってからラップを当てるとより作用が期待できます)、傷であればラップやハイドロコロイド材(例えば、キズパワーパッドなどです)を当てておきます。ラップなどを当てて乾燥を防ぐことで痛みがかなり軽くなるはずです。
その後、お近くの湿潤療法を行っている医療機関へ受診してください。
当院でもこの湿潤療法を行っておりますので、やけど・いろいろなけが・褥創など、一度ご来院ください。